恋人が仕事で忙しくなり部屋で一緒に過ごす生活から遠ざかって二週間くらいになる。とにかく残業がはかどった。明日やればいい業務を前倒しして気の済むまで残業する。恋人を待たせていないと思うと気も咎めない。帰ってきてはトマトを食べて寝る。*1平穏な日々だった。
恋人がいなかったら人生こんなかんじだろうか、と何日か経って思った。こんなかんじだったらひとりでわざわざ生きるのが面倒になりそうだった。
土曜日にひさしぶりに恋人と待ちあわせ。恋人が買いたいものをリストにしているので、あっちへこっちへと午前中から買いものについてまわった。夜、すっかりくたびれてビールでも飲みにいこうとTAP STANDへ。
恋人が途切れなく話す。この二週間は恋人にとってかなりタフだったので話すことがたくさんある。内容はヘヴィーだしなにより恋人がいつもと違う。私はほぼ聞き役だけどボーッとしている暇がない。しかしこういうトーンで恋人が話すのを聞いているのはひさしぶりだ。いつだったかなと考えて、付きあうまえに六本木で映画*2を観て立飲みの焼鳥屋さんで何時間も話し込んでしまったあのときと似ていると気づく。
懐かしいな、それにこういうトーンを恋人が自然に取り戻していることに興奮している。二週間といわずタフな状況はなんらかの形で続くだろうけど、私もそれに馴れて変わっていかないといけない。
ぜんぜん面倒なんかじゃないんだよな、ひとりじゃないと。