へもか

憶測以上の確定未満

どうも、rintaroです。

今日のこと。
家に帰る電車に乗っているときに窓の外がじんわり暮れてきて、「夕暮れまで」という吉行淳之介の短篇に出てきた"薄明るさが、薄暗さに変ってきた。"という一文を思い出した。

明るさだと思っていたものが暗さになる、まさにこの瞬間だ、と突然理解したのでつい一緒にいた母に話した。

母と話していて気づいたのだけど、"薄"のつく形容詞は薄明るいと薄暗い以外に何があるだろう。薄らバカ、薄らハゲ、と私がつづけて冗談を言ったがなかなか思いつかなかった。やっと浮かんだのが、薄気味悪い。

どうにも"薄"のあとにはあまりポジティブな言葉は続かないみたいだ。そのうえ基本的には深まっていくことが前提にあるように思う。薄気味悪い男だ、と聞けば続きはゾッとするような展開になると予感するだろう。その男はただ体調不良だった、とか続いたらオ〜イ!とつっこんじゃうよ、私は。

ああ、ほかに"薄"がつく形容詞が思いつかない。気になるなぁ。