最近手にした家の植物に関する本の話です。
ほんとうに役に立っておすすめできる本はなにかなって思いながら読みました。
どんなスタイルが自分に刺さるのか知りたいとき。
2016年発売のBRUTUSの「珍奇植物 」(ビザールプランツ)特集。
インドアグリーン中心です。
「コレ、欲しい」(p.6-35)は図鑑の体裁をとっているものの、現時点では流通の少ない珍品が多いうえ栽培の情報も少なく、植物をはじめようという人の実用的な参考書としてはあまり役に立ちません(珍奇植物特集としては正しい)。
「 植物のある家」(p.104-117)は夢を膨らませるのにぴったり。
この雑誌のいちばんいいところは、「ビザールプランツの自生地、南アフリカに行ってきた」(p.48-60)をはじめ自生地の写真をたっぷり紹介しているところ。
なぜ自生地の写真を見ることが重要なのか。
その植物が健やかに育つことのできる環境はその自生地の環境だからです。遅かれ早かれ買った植物の自生地を再現することになります。植物は人間とちがい優秀なので環境に合わせて変わることができるけど、私に再現可能か、あるいは私が再現したいとおもうムードの自生地であるかどうか(人間側の都合で)最初に確認すると良いと思います。
この話は長くなるからまたにするね。
ちゃんと育てられる図鑑。
NHK趣味の園芸「観葉植物と暮らす 育て方、楽しみ方のガイドブック」。
2012年出版のため「観葉植物カタログ」(p.33-102)にあまり目新しい植物はないものの、植物の仕立て方にもっさりしたところが一切ない。さすがNHK趣味の園芸。すばらしいのは年間カレンダーで適した置き場と水やりが紹介されていること!
置きっぱなしにさせる気はさらさらないNHK趣味の園芸。
観葉植物と上手くつきあう方法(p.103-120)では、植えかえや株分けや剪定等のメンテナンスのすべてのステップに写真を付けて説明する徹底っぷり。トラブルについては「シーズン別トラブルレスキュー」(p.132-137)の6ページのみと少ないけど、季節別というのは調べやすいうえ対応を間違えにくいのでないか。すごいね。
写真のインテリアもすっきりとしていて植物が引き立って良い。
ちゃんと育てられる図鑑が欲しい人にはこれ!
Casa BRUTUS「植物と暮らすスタイルブック」。
2015年6月発行の特別編集版です。
叢、東信、SOLSOと流行りのキーワードはきっちり抑えていた。抑えてはいるのだけど、「ボタニカルショップガイド」(p.6-26)では植物が魅力的にみえる写真がほとんどない。植物を見ないひとが撮ったのかなってくらい埋もれていて退屈。
あまりにファッションすぎるのでこれを手元に取り寄せるくらいならinstagramでタグるほうをおすすめする。
唯一「世界三大ガーデナーに庭の作り方を聞きました」(p.56-67)はよかったけどこの三人を知るためだったらもっと良い本があるねきっと。
ホコリっぽそう。
2013年発行「インドアグリーン・ライフ」。
著者はNEO GREENの白田氏。実際の住空間が豊富に掲載されているが、インテリアの趣味の幅を広げすぎたせいで読んでいて興味のないスタイルが多いな…というのが正直な感想。
肝心の植物はなぜかあちこちのスタイルで同じ植物が重複し、どれでも一緒かよ!とつっこんでしまう。
いちおう「部屋に置きたいインドアグリーン図鑑」(p103-126)はあるけど、植物の見ための特徴や由来がほとんどで育てるための情報が少ない。
これは個人的な好みだけど、インテリア写真も装飾品が多い部屋ばかりでホコリっぽそうで好きじゃなかった。
仕事でもインドアグリーンの提案が増えているのでいろいろ読んでみたいと思います。