煎りたての香ばしい黒ごまをたっぷりいれたキーマカレーが食べたい、食べたいのでつくります。
買ってきた黒ごまが60g、半分の30gをおもむろにスキレット*1に流しこんで弱火でサラサラと揺するがなにも起きない。スキレットが熱くなるまで黒ごまは静かなので、パウダースパイスと塩を小皿に量りいれていく。
ときどきスキレットをゆする。持ち手が熱い。
たまねぎを5mm角くらいのあらみじんに刻む。キーマカレーにおいてたまねぎは具材。自信をもって粗く刻む。そういえばパウダースパイスに辛さのあるスパイスがないな。青唐辛子を斜めにスライスしてたまねぎと一緒にしておく。
ほうれんそうをみじんぎりにする。
すっかり香ばしく煎られた黒ごまはミルサーでチャッチャッと2回くらいまわしてすりごまにする。
これで材料は揃った。スパイスをつかうカレーは材料を揃えてから加熱作業にうつったほうが良い。水分を加えてボーッと煮る段階にいたるまでは結構スピーディーなので。
中華鍋に油とホールのクミンとマスタードシードをいれ弱火にかける。油はなんでもいいけど、半分くらいは胡麻油にしてみようかな。ごまキーマだし。
クミンがシューシュー、マスタードシードがパチパチ。それぞれいいはじめたら冷蔵庫からにんにくとしょうがのすりおろしチューブを取りだしブンと絞りいれる。
にんにくとしょうがの香りが部屋中にひろがり、「ハイ、完成です」と言いたくなるくらい仕上がったところでたまねぎと青唐辛子をドサッと加えて鍋底からよく混ぜて油でテカテカにする。
まあたいして炒めなくていい。スペースを空けてあげて豚挽肉をドンといれる。なぜたまねぎをあまり炒めないか。1. 食感をのこしたいから、2. おなかがすいたから。
挽肉はなるべくさわらず私はハンバーグを焼いているんだという気持ちで放っておくとよいとおもう。洗いものをしたり、たまねぎのアチャールやズッキーニのマスタードマリネをつくったりしていればよい。焦げた音がしてきたら満を持してひっくりかえす。
これもまた放置。
側面に赤色の肉が見えなくなったところで、はじめて肉をポロポロと崩していく。なぜか。このほうが肉から水分が失われにくい(気がする)。どちらにせよ肉汁が染みだしているが、透明に澄んでくるまで肉をキッチリ炒めること。これは陳建一さんが言っていたので自明な解です。
肉が炒まったら火を弱めて、黒ごまとパウダースパイスと塩を振りいれる。スパイスを焦がさないように、しかし数分かけて炒めて火を通す。
刻んだほうれんそうもいれて混ざったら水を100mlほど加えて10分ほど煮る。いちおう味見をして塩が足りているか、確認しておく。
器にごはんを盛ってアチャールやマリネといっしょにカレーをよそってスプラウトをあしらえば完成です。
スプラウトは軸が白いので、単純に緑の野菜を飾るよりキーマの黒さを引きたててくれます。
辛さは青唐辛子だけなのでずいぶんスッキリとした辛さで、全面に出てくるのは黒ごまの濃厚な香ばしさとコク。豚肉の旨みと黒ごまの相性を噛みしめながら、酸っぱ辛いアチャールなんかを混ぜつついただくと、味と食感に変化が出ておもしろいとおもいます。
材料
スタータースパイス
・ クミン(ホール): 小1
・ マスタードシード(ホール): 小0.5
・ 油: 大1.5くらい
具材
・ にんにく(すりおろし): 1片
・ しょうが(すりおろし): 1片
・ たまねぎ(あらみじん): 1玉
・ 青唐辛子(スライス): 1本
・ 豚挽肉: 300g
・ ほうれんそう(みじんぎり): 1/2束
・ 水:100ml
パウダースパイス
・ ターメリック: 小0.5
・ ナツメグ: 小0.5
・ クローブ: 小0.5
・ クミン: 小2
・ コリアンダー: 小2
・ 黒ごま: 30g
・ 塩: 小1弱
*1:部屋に焙烙がないため