仕事が忙しい。
私よりずっと忙しいひとはいるけど、私にとって十分に忙しい。
あふれる仕事を片付けるため外注さんに仕事をお願いする。ほんとはもっと行きたい現場の代理人や職人さんにメールや電話でこまかな部分の確認をする。
あたりまえだけど私の考えていた仕事とはどうしてもすこしずつ出来栄えがちがう。考えていたとおりにはならない。良くなったこともあるし、意図が理解されなくて無意味なものができたこともあるし、最初は私には良くみえなかったけど次第に想像を超えて良くなったこともある。図面や計画どおりにできたことがない。
おもえば、私だけが私の考えていた仕事の完成を求めていたのであって、私以外のだれにもそんなものは求められていなかった。私の会社の仕事が無事に完了すればいいのであって、ああこういうのが必要な妥協かと分かるまで十年かかった。要領が悪くて笑ってしまう。一社員だから、私個人のなにかを求められるような仕事ではない。
分かっていても、ほんとにそれでいいのか、ここだけは譲らず私の仕事をしてみたい、すべきなんじゃないか迷う。その線引きに自信がなくて、ただ時間と締切に舵を取られている。だめだな。