どうも、rintaroです。
読んだ本を少しこまめにまとめてみることにしました。
なぜなら、読んだ興奮をすぐひとに話したいからです!
3月(7冊)
- アフターダーク - 村上春樹
- 植物はそこまで知っている - ダニエル・チャモヴィッツ
- 大学4年間の経済学が10時間でざっと学べる - 井堀利宏
- 意識と脳――思考はいかにコード化されるか - スタニスラス・ドゥアンヌ
- コーヒー おいしさの方程式 - 田口護
- ちょっと具合のよくないときのごはん - 岩崎啓子
- 桜の森の満開の下・白痴 - 坂口安吾
「植物はそこまで知っている」によると、植物、めっちゃ知っている。
植物がどのくらい外界の刺激を感知してどう反応するのか、人間の感覚にたとえて説明されとても分かりやすい。
いちばん驚いたのは、植物は記憶する(と言える)ということ。
記憶はイオン濃度として細胞に保持されるそうだけど、じゃあ人間の記憶ってどうやって保持されているんだっけ。
植物の経験が遺伝するのならば、知能とはなにかと考えざるをえない。
もっとも読むのに苦労したのが「意識と脳」。
分かったことは、思っていたより高度な判断が無意識下でされているうえ、意識下の処理より優秀な部分も多いということ。しかしほとんど無用に思えた意識も決定する時には必要だということ。
つまりわたしたちはゾンビじゃないってこと!
意識について考えることは自己について考えることにも似ていて、その疑問に哲学や心理学ではなく、認知神経科学からアプローチするというのもおもしろかった。
みんなだいすきコーヒーの話、「コーヒー おいしさの方程式」。
コーヒーの技術者である田口護氏と科学者である旦部幸博氏の共著という触れこみだけど、旦部氏の見解は引用の体裁にとどまり田口氏との経験との絡みが弱いのが惜しい。
小見出しと内容が釣りあわず前後することもあり技術書としてはやや読みにくい。
が、生産、収穫、精選、焙煎、抽出と飽きずに読める。
とくに精選を整理して知ることができたのは良かった。豆を買うたのしみが増えた。
「ちょっと具合のよくないときのごはん」は、tumblrで見かけて図書館で借りて内容が良かったので翌日には書店で買った本。
わたし自身はとにかく強健で食欲がないことすらほとんどなく他人の体調不良に鈍感なので、すこしでも思いやれるようになりたい。
"病院に行くほどではないけど調子の悪い人"に適した食事を作ってあげられる、と具体的にできることがあるのは多少気が楽になる。
ちなみに、効果は定かではないけど食材の意外な組みあわせがおいしくて、料理本として気にいっている。(あさりと豆腐の柚子胡椒炒めは美味しかったなあ!)
「アフターダーク」はあまり村上春樹っぽくないと思ったら、本人が苦手という三人称に挑戦した長編だった。
お尻のそわそわする読み心地だったけど、その違和感がかえって物語の不穏さを増長していて効果的だったのかもしれない。
ただし活字になった大阪弁だけは殺意が湧く。
ちょうど桜の季節だから、というだけで買った「桜の森の満開の下」。最高。
これほど桜の下で感じる冷たさを正しく描写した小説はない。
あと「恋をしに行く」もよかった。
以上です。