へもか

憶測以上の確定未満

銭湯とニキビの話

一月十七日

妹と銭湯へ行ってきた。

大きな浴槽と高い天井が気持ちいいから銭湯は好きだ。夜の銭湯は生活圏を共にしている人々の集まりという気配が強い。それも嫌いじゃない。様々な人の様々な裸を見るのも結構好きだ。肉の付き方や張りや垂れ下がり方、骨の浮き出具合、日焼け方。人それぞれだ、千差万別だ。そんなことは見た目の違いに過ぎないのだけど、似ているようでそれぞれ違うんだなと見ていると、多様性の理解ってこんなかんじかもなって思う。

 

一月二十三日

ごまかせないほどに鼻にできたニキビが腫れあがった。まあ、肌の調子のことだから仕方ないと放置していたらちょうど読んでいる本にニキビの話が出てきた。

曰く、人は無意識のうちに他人の不気味さについて無慈悲なジャッジを下している。そのひとつに相手の顔にニキビがあると(観察者にとって無害であるにも関わらず!)不気味だと感じるらしい。もちろんニキビ面のひとを不気味だと言うのはまちがっていると倫理的にはだれもが分かっていることだけど、それは無意識のうちに行われる。

第一印象がニキビになることを恐れて苦手なマスクをして過ごしている。