へもか

憶測以上の確定未満

ポテトサラダの話

ポテトサラダにはみな一言あるのではないだろうか。もちろん私もそのひとりなのでちょっと聞いてほしい。

まず、芋は皮付きのまま蒸す。蒸したほうが水っぽくならない。熱いまま皮を剥くのはたいへんだけど芋の香りを残せる。嫌いでなければニンニクもいっしょに蒸して潰して混ぜると得も言われぬ魅惑的な風味を加えてくれる。芋が熱いうちに潰すのは基本だけど、ここでは酢を混ぜてなめらかなテクスチャに仕上げる。まだ芋から湯気があがっているうちにマヨネーズを混ぜたりするとマヨネーズの油が熱で溶けて台無しになる。

塩で調味してベースはできあがり。

 

ポテトサラダになにを混ぜるか。考えるのはポテトサラダづくりの楽しみのひとつ。

シャキッというタマネギの食感が好きならば、こまかく刻んで水にさらしてから混ぜよう。ちょうど鴨のパストラミがあったのでこれも刻む。ポテトサラダの肉は小さな欠片のほうが一定の食べるリズムを狂わせない。食べるリズムをイメージするのは大事。

マヨネーズに粒マスタードとブラックペッパーをアクセントに加えて今日のポテトサラダは完成。ほんとうは緑色の具材も混ざれば色のバランスが良いけど、ポテトサラダは一品で完璧じゃないくらいの、すこし抜けている、脱力した姿勢がかっこいいと私は思っている。