へもか

憶測以上の確定未満

日記

こわい

開口部恐怖症。そういうのもあると思う二十二時(黒沢清の「回路」を観ていた)。 あと振りかえって見ちゃいけなそうだなって場所で、そうおもっているのに背中のむずがゆさに耐えかねて振りかえってヒヤッとする、振りかえり恐怖症。 突然の大きな音もいや…

シャンプーブラシを買った他

七月二十五日 チーズグレーターで削ったニンジンでキャロットラペ、作ってみたいな。表面がザラザラになって仕上がりが違うらしい。 洗い物をして水切りかごに立てたところ、色が揃っているのでいい光景だなと満ち足りた気持ちになった。こういうことありま…

柔軟性

「コンピューターは人のように話せるか」と「デザインリサーチの教科書」を併読していて、人間は何が得意なのか、AI時代にいかに働くべきかという問いが共通して浮かびあがった。AIが苦手なことから人間が得意なことが見えてくるのはおもしろい。現時点でAI…

さみしくなっちゃったって話

七月一日 仕事後に美容院の予約をねじこんだ。引っ越して何年も経つのに相性のいい美容院が見つからなくて、もう数ヶ月行っていなかったからやっとだ。 慣れない美容院に行くのは面倒だけど髪の状態を聞くのは良いのでおすすめしたい。 「毛先傷んでなかった…

文鳥たちと暮らしはじめました

五月の最後の土曜日に自由が丘の鳥獣店で二羽の文鳥を買った。 一年くらい前から文鳥を飼いたいねという話は夫としていたけど、鳥を飼うことに決心がつかないままだった。トノコ以上の鳥はいないから、私はトノコがどこにフンをしても何を壊してもどんなに水…

世界平和は銭湯からはじまる

ひさしぶりに銭湯へ行った。 疫病が流行しているので、大きな声の会話は控えるよう貼り紙された銭湯は静かで広くて天井が高くて、湯気が立ちこめて無言の裸のひとがそろりそろりと行き交い、静謐で荘厳ですらあった。教会*1みたいだ。 露天風呂へ行くとまだ…

生活とSF

五月一日 ラーメン屋で塩ラーメンを食べていたら薬味にシソがほんのすこしだけ混ぜられていた。シソはほんのちょっとでも噛むと爽やかな香りがフワッとひろがっていいアクセントになる。もしトッピングが自由だったらネギはなしにしてシソだけにするな、とい…

続々・ドライヤーをしているあいだに考えていること

ドライヤーをしているあいだに考えていること6 濡れたままの髪で椅子に座っていたら髪を乾かすよう夫に言われたが、この髪型は濡れているときに毛束感があっていまがいちばんサマになっているんじゃい!と思った。 ドライヤーをしているあいだに考えているこ…

会社休みます

クッソオオオオーーーッ!!!みんなDaft Punkが解散したとかで「あのときのライブ見れてよかった〜」とか思い出話しやがってーーーッこっちはまだ思い出ないから解散しないでくれーーーッ!!!これから作っていこうぜーーーッ!!!イヤダーーーッ!!!ウ…

褒められたりはしゃぎたい

二月七日 ケーキ屋さんへのんびり自転車を転がしていたら、歩道を仲良く走る二人の小学生男子としばらく並走することになった。二人の会話を聞きながら信号待ちで抜きつ抜かれつしていたが、踏切で完全に並んだ。 ひとりが宣言する。「じゃあ、野菜な」「よ…

エクストリームテレワークのここがスゴイ

ただただ自宅から遠い温泉地で仕事したら思っていた以上によかったという話

2021年の目標50

2021年のテーマ テーマはここ数年かわらず、品(ひん)です。 謙虚、ノリの良さ、ユーモア、根気、年齢相応の落ち着き、いろいろ欲しいものをまとめて、「品がいいかどうか」を基準にすれば判断しやすいと分かりました。 2021年の目標 平日朝ごはんを食べら…

ねばりづよさ

ある物件で、造園の設計も担当しているゼネコンの設計者と打合せをしていて、どうもやりたいこととやっていることが合っていないようなので、こうしてみたらどうでしょうと事業主から設計を見てやってくれと言われあいだに挟まれた悲しいサブコンとして提案…

食事と生活 8

十一月二十八日 サイゼリヤに行こう、と友人夫妻とその娘ちゃんと約束していたので向かう。サイゼリヤでフルコース風に注文をするとすごくたのしい。 サイゼリヤと言えば、学生の頃に映画を観たあと映画の感想を言いあったりしながらドリンクバーを頼りに過…

キャッツ

高校三年生の私のクラスは文化祭でキャッツのミュージカルをやった。 文化祭では展示かパフォーマンスかミュージカルをクラスごとに選ぶ。とくに決まってはいないのに一、二年生がミュージカルを選ぶのは無謀な挑戦、というか生意気とされていた。 高校をな…

振動するいなり

明日の早朝の移動が面倒で、現地近くに前日入りしておくことにした。恋人はまだ仕事から帰らないので顔を見ないまま部屋を出た。パートナーと話すことだけに意味があるわけじゃないとしても、私たちは平日はあまりに話さない。平日は互いに疲れている。疲れ…

鳩サブレー

八月中旬に買った十枚の鳩サブレーをついに今日食べ終えてしまった。 いわゆる大事にいただきますねをありのまま実行したといえる。このひと月半、部屋に帰ったら鳩サブレーを食べてもいいな、と思わなかった日はない。実際に食べるかどうかではなく、鳩サブ…

椅子、うなづき、つけ麺、主観

七月二十日 私の席のうしろの人が椅子を机にいれないので、私が通るためにその人の椅子を机にしまっている。一日7,8回はしまっている。まあこんなことができていなくても、それを補ってあまりある才能の持ち主ではある。そういう意味では私は椅子をしまうし…

面倒

恋人が仕事で忙しくなり部屋で一緒に過ごす生活から遠ざかって二週間くらいになる。とにかく残業がはかどった。明日やればいい業務を前倒しして気の済むまで残業する。恋人を待たせていないと思うと気も咎めない。帰ってきてはトマトを食べて寝る。*1平穏な…

メモから

山手線に乗っている。布のマスクをした頭髪の薄い中年男性が扉のまえに仁王立し外を見やっている。連れの女性に話しかけられて、「外を見てる。街がどうかわったかなと思って」と宣ふ。どちらさまなのか。 会社からの帰り道、お腹が空いてコンビニに寄りそう…

続・ドライヤーをしているあいだに考えていること

ドライヤーをしているあいだに考えていること3。 中世ヨーロッパの父親あるある。罪人の処刑シーンから目をそらすな、と息子に教える。 ドライヤーをしているあいだに考えていること4。 なぜ中世ヨーロッパを舞台にしたドラマには罪人の処刑に立ち会う父と息…

ドライヤーをしているあいだに考えていること

ドライヤーをしているあいだに考えていること1。 ネーブルを切るより良い向きについて。できるだけあのやっかいな白い内袋が口に残らないと感じられるカットがあるのではないか。つまりネーブルは縦に切るべきか、横に切るべきか、どちらだろう。縦に内袋と…

睡眠と生活 3

四月某日 ゆでたまごを縦に半分に切ったら片側に黄身が寄り、反対側は白身を汚すようにわずかな黄身が残っているタイプの悪夢を見た。 五月五日 趣味の水槽がバランスを崩してコケだらけになってしまった。なにがいたんだっけと覗いてみるとフグとアンコウと…

手前が暗くて奥が明るい

きまってハッとする雰囲気というものがある。その雰囲気から景色を抽出したら、「手前が暗くて奥が明るい」要素が得られた。 写真に残しているいちばん古いものは二〇十三年四月(fig.1)だった。ユースホステルにひとりで泊まった翌朝、顔を洗いに向かった…

三時間の散歩

好きです。社宅育ちのせいか。 だれかの部屋の明るさを窓から見るのが好きです。 生活が愛しい。 アコーディオン横引きシャッターだ。 見て、フォントがバラバラ。 脚付きをふたつ並べると動きが出てかわいい。 外からみる台所 ver.空き家。あちこちに穴が空…

誕生日にレゴを贈ってもらった話

恋人から誕生日の贈りものが届いた。 部屋でひとり開封しても佗しいので、箱を傾けて音を聴いていた。カラカラカラと小さなものが流れる音。それは子供の頃にレゴブロックのはいった大きなプラスチックのケースを傾けてパーツを探していたときの音にそっくり…

転職日記

4年も前の転職日記ですが、だれかの息抜きにどうぞ。

こわがりの話

実のところ、私はかなりのこわがりだ。対象は幽霊とか呪いとかそういう類だ。鼻で笑われそうだけど本気だ。本気でこわいので心拍数が上がってしまう。霊感が強いのかというとそういうのはゼロだ。これに関しては逆に幽霊がおびえるんじゃないかってくらい鈍…

図書館のちかくの部屋

二月十五日 妹と待ちあわせをして昼から銭湯へ行った。風呂あがりには恋人と落ちあう予定になっていたので慌ただしくなったけど、決めた時間目掛けて妹と行動を組み立てるのは正直たのしい。なにか私が間違っていれば妹は訂正するし、妹の許容範囲を超えてい…

銭湯とニキビの話

一月十七日 妹と銭湯へ行ってきた。 大きな浴槽と高い天井が気持ちいいから銭湯は好きだ。夜の銭湯は生活圏を共にしている人々の集まりという気配が強い。それも嫌いじゃない。様々な人の様々な裸を見るのも結構好きだ。肉の付き方や張りや垂れ下がり方、骨…